すき焼きVS肉問題

肉と言ったら?

「テキ」「ヘレ」ときたら、これはもう牛ですよ!

「カツ」は?ビフカツ、トンカツ、チキンカツとなるのが大阪で、名古

屋はトン・チキン・ビーフの順で、「味噌かつ」といういとも美味しい

メニューが鎮座まします!

東京は「カツ」といえば、「トン」が普通ではないかなあ・・?

 豚は東京!ですよ!!!

今までも名古屋の話題は毎回出てくるようですが、とにかく食べる事に

はうるさいし、工夫してるような気がするのですが・・・。

「あんかけスパゲッティー」も名古屋でしょう!?

カレーどころじゃありませんよ!

 小倉トーストやら、納豆サンドやら・・・探せばまだまだありそうで

しょう?不思議メニュウ・・・

 ところで、「肉じゃが」という日本のお惣菜の代表選手ですが、実は

醤油さえあれば、殆どの国ですぐに作れるという事に気がついてる方は

以外に少ないのです。

考えてみてください。肉と玉葱とじゃがいもと砂糖と醤油があればでき

てしまうんですよ。

 先進国のマーケットには日本の「ソイソース」がありますから、日本

から持っていかなくても出来るんです。

 只、1つ困るのは、お肉やさんのおじさんにいかに薄く切ってもらえ

るかどうかが問題です・・・・

ヨーロッパのオッチャン方は、不器用で、いくら「紙みたいに!」

と言っても、鉄板焼きに使うくらい分厚うにしかよう切れへんのです。

ですから、かなり煮込まないと硬うて食べられへんのです。

外国で肉じゃがを作るこつは、先に、玉葱と肉を煮て、ある程度肉が柔

かくなったら、じゃがいもを入れましょう!そうしないと、じゃがいも

が、ぐちゃぐちゃになってしまいます。

これさえ守れば、絶対美味しい肉じゃがが出来ます。

 さあ、単身赴任のおじ様方、お兄様がた!!チャレンジしてみてくだ

さい。

ごっつお
 
 今は、食べる物の種類が多く、しかも肉系が主流なので、すき焼きが

物凄いごっつお(ご馳走)という感覚はないかもしれないが、逆に普段

ランチに牛丼なんかを食べてるので、たまには霜降りのお箸でちぎれる

ような上等のお肉で思い切りすき焼きを食べたいという若者も少なくあ

りませんでした。

大阪は肉というと、「テキ」か「カツ」か「すき焼き」がナンバー3で

した。「テキ」?そうです ステーキの事です。ステーキなんて言おう

もんなら、間延びした奴ちゃなあ!と言われるくらい大阪は何でもかん

でも省略するんですねえだから、「テキ」なんです。

 父の修行時代、つまり戦前は月に1度くらいは肉系を食べさせてもら

えたようですが、やはり、テキでもなくカツでもなく、すき焼きが多か

ったようで、よく「潜航艇のすき焼き風やった」と言ってました。

つまり、波の下の安いお肉で、野菜と一緒に甘辛く炊いたもんやったら

しいです。

 戦前だけではなく、戦後はもっと悲惨な食生活が続いて、奥さん方は

共にえらい苦労しはったのは言うまでもありませんが・・・そのおかげ

で、我が家ではお金をかけずに美味しいお鍋を、大勢で囲む事が多く、

今でも、時々は登場してます。


 
 苦労を共にした戦友のような二世勘十郎未亡人と

 鶴澤燕三未亡人


「うどんすき」
 

 大阪の「美々卯」さんの登録商標に「うどんすき」というのがあり、

今やどこでも、お鍋でうどんを食べるのを「うどんすき」と呼んでるよ

うですが、あれは大阪の大ヒット商品やと思います。お出汁さえ美味し

いのがあると、後は、適当に好きな野菜・肉・魚を入れたら良いので、

手軽で安上がりにでも高級にも好きに出来るとこがよろしいな。

ここでは、白菜も美味しく食べられますし、鳥肉と、魚や海老を一緒に

入れても美味しいんです。牛肉と、葱と、ほうれん草なんてのも結構い

けますし、豚に白菜なんか美味しいですよ!


すき焼き

 もう、甘い物がやたらに出てきて、気持ち悪くなりそう・・・

とにかく、すき焼きを早くやっつけてしまいましょう!

 大阪の家では、牛肉、たまねぎ、青葱、焼き豆腐、白滝、麩、をいれ

てましたが、今は、例の竹輪麩が入ります。

焼く順番が決まってて、まず、牛脂をたっぷり入れて、油を出します。

そこに、青葱をいれ、さっと、ひと焼きした位で、すぐに牛肉を入れて

味をつけます。まず、醤油だけで、葱と肉をあっさりと食べてもかまい

ません。その後に、他の具を入れて、ぐつぐつと煮込みますが、ここで

砂糖と、出汁で割った醤油を入れますが、邪魔くさいときは、出汁無し

でいいでしょう。好みで、溶き卵をつけていただきます。

もうひとつ、あっさりしたすき焼きは、かつおの出汁をたっぷりとりま

す。そこに、醤油と味醂、砂糖は少しにして、うす甘く味をつけて、そ

の中に、具を入れて、山椒を振りかけたりして食べます。鴨鍋のやりか

たみたいにするのですが、こっちは、あんまり甘くないので、いくらで

も食べてしまいます・・・・

しかし、甘い方のすき焼きの最後に残った、ちゅんちゅんのよーく味の

しみた牛脂は何より美味しいもので、あれを取られると、何とも悲しく

なってしまいますが、嬉しい事に、我が家では、家族が皆食べないので

安心して、最後まで残しておけるのです。明くる日のどろどろ状態のあ

の残りを、熱いご飯にかけて食べるために私は、すき焼きを無理に食べ

てるのではないかと思ってる程、あの残りのどろどろかけご飯は大好き

です。東京では「かめちゃぼ」っていうのを聞いたことがありますが、

大阪ではなんていうのか?

 子供の頃は、秋になると、何故か「松茸」を入れるのが普通でした。

今と違って、松茸は、山盛りにして売ってたもんで、安いおかずやった

んです。

 まあ、何をいれても良い様なもんですが、個人的には、白菜だけは絶

対に嫌です。何故かといいますと、20年ほど前に、東京の芸術座で、

「女橋」という芝居をやりました。昔の映画の「浪速エレジー」を舞台

化した作品で、その舞台で、毎日、家族で、すき焼きを食べる場面があ

ったんですが、それが、白菜!!!白菜としらたきと玉葱のみのすき焼

きだったんです。すき焼きの素なんて物で、味付けすると、匂いだけは

すき焼きになります??

パクパク食べる役だったんですが、ぜんぜん美味しくないのです。

この白菜が!2ヶ月間、毎日毎日、白菜のすき焼きを食べさせられたおか

げで、それからというものは、すき焼き嫌いになってしまったのです。

今になっても。好んでは決して食べません。

もうひとつは「焼き芋」これも元からあまり好きではなかったのが、

「放浪記」という芝居で、毎日毎日、美味しい!と言って、その実、吐き

そうになりながら、食べたおかげで、もうもう大嫌い!になってしまいま

した。

 それまでは、子供の頃なんて、すき焼きと言えば、大のご馳走でしたけ

ど・・それでも、我が家では、豚しゃぶの方が、人気があり、毎日でもい

いのが、私と弟です。大根おろしとポン酢でいただきます。


いつも買わせてもろてる、「うしや」さんのご夫妻
ここは、良いお肉が安いのです!(粉浜商店街、住吉大社駅徒歩1分)
すき焼き用で1番売れるのは、この880円の極上ロースだそうです
八百屋の山崎さんご夫妻 こだわりのご主人
 
 粉浜商店街で、聞き込み調査をしたところ、すき焼きに入れる一般的

な野菜は葱・白菜・菊菜・椎茸・玉葱が多いそうで、牛蒡のささがきも

けっこうあるとの事です。変わったところでは、百合根ですが、白菜は

90%近く買っていかれると言います・・・粉浜で、すき焼きご馳走に

なるのはやめときます・・・・

豚は神の贈り物
 
 イタリア・トスカーナ地方のドキュメンタリーで、農家の紹介をして

た番組があったのですが、その地方では、豚の解体が出来る人は村中か

ら尊敬されているそうです。番組は解体して保存されるまでを細かく紹

介してました。
 
 最初は奥さんが殺してすぐに血を採り、あらかじめ用意してあったデ

ザートのチョコレートケーキに混ぜ込みます。濃厚な味で、しかも鉄分

などの栄養素を全て取り込むわけです。そして、丁寧に毛を剃ります。

それから皮を剥ぐわけですが、私もアラスカでカリブーやアザラシの

解体をした経験がありますが、大変な作業です。その後、肉や脂を切わ

けて、保存していきます。保存方法はたくさんあって驚きました。塩漬

けから燻製、皮は細かく切って骨と一緒に何時間もぐつぐつ煮こんで、

骨から髄液もみんな取り込んでから、骨を取り出して、煮こごりにして

保存します。感動したのは、そり落とした毛の根元を小鳥が啄ばんでい

るのです。全てを食べつくすのが実に気持ちが良かったんです。

 骨は土に帰って、豚も成仏できるでしょう。

 浅はかな人間のおかげで、狂牛病が発生してからというもの、あちこ

ち捨てられて、成仏しきれない牛や豚がたくさんいると思います。

 動物を食べる人間には、解体経験を義務つけたらええのとちゃいます

か?そしたら、滅多な事で捨てられへんから、大事に大事に最後まで

食べると思いますけど・・・